93 角帯ベルト Arizona

男と着物 - 回想録 -

投稿者:ウエダテツヤ

角帯型のベルトを作ったのは2016年なので考えたのは2015年ごろ。

そもそもは帯を簡単にする気は無かった。兵児帯はクルクル巻いて蝶々結びでOKなのでハードルは低いし、たとえ角帯でも難しいものではないと思っていたからだ。もちろん結び方は様々あるけれど、袋帯や名古屋帯と比べるといずれの難易度も大したことはない。

私の場合は中学生で兵児帯、社会人になって着流しの貝の口を教わり、その後片ばさみを経てやっぱりこれやで!と貝の口に戻り、同時に袴下に一文字を結んだり浪人結びやカルタ結びをはじめとした変わった結び方にもチャレンジしながら色々試してみた。結ぶこと自体は楽しくもあったし、挑戦しがいもあったのでそんなに不満はなかった。

そんな中で袴をよく使う事がきっかけだった。袴の下に多用される一文字は後ろの盛り上がる部分が特徴。ただ、カジュアルで袴を着用するにはこの盛り上がりが少し邪魔で、あえてペタッとした結び方を使うようにしていた。

ある日ふと「帯はほとんど見えないなぁ」と思い、ベルトでいいんじゃないかしら?と手持ちのベルトを使って袴を着けてみた。やってみると細いのでちょっと頼りないけれど何とかなった。ならばと思いつき太いベルトを作ることにしたのである。

着流しの時にはバックルを結び目の位置に。袴の下にするなら背中心にすればいい。初めは袴の下だけにつかっていたけれど、帯の代わりにいいなと思い出して使い始めるとこれが楽で最近はあまり角帯を使わなくなってしまった。

角帯ベルト Arizona
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