73 決められた時期に決められたものを着てみる2 着物以外

男と着物 - 回想録 -

投稿者:ウエダテツヤ

決められた時期について納得感は別にしても、6月・9月は単衣、7月・8月は夏物(細かい時期は諸説あり)と、まだ分かりやすい。

一方で分かりにくいのが着物以外のコーディネートだ。決められているようではっきりしないように思うのは私だけではないと思う。自分なりに噛み砕いてそれをちゃんと守っていた、いや、守ろうとして着ていたのは前述もしたが2011年頃である。

私なりの解釈は「着物以外、単衣の時期は先取り(おおよそ)」だった。(おおよそ)とつける程度にハッキリしないところもあるのだけれど、とにかく夏帯、夏襦袢、夏小物は6月から8月ごろ、それ以外は冬物、そんな風に私は判断していた。判断はしたけれど、やはり9月1日から単衣襦袢を着る勇気は持てず。結局はパッと見た目では分からない麻襦袢に冬の半衿を付けてみたりして、そんなことを含めて(おおよそ)という表現になってしまう。

角帯は夏でも冬でも暑いも寒いもないので替える事に違和感ないけれど、見た目でもわからない場合や「これは兼用でいけますよ」という類もあるので(詳しくは58 夏帯の話を参照)これまた何となくである。

素敵だと思うけれど夏に羽織を着る習慣が私にはないので、羽織についてはよくわからないが、6も9も夏物でないと体調が悪くなりそうだ。

そんな感じに、とにかくあやふやな中で最も遵守出来たのは半衿だった。取り換えるだけでございます。絽目のあるなしで実際の涼しさとは関係なく、けれど見た目でわかる、見た目で涼し気なものだ。

あとあと考えてみれば結局は見た目を気にして、それを拘りと思って納得していただけであって、何ともどうでもよかった。「誰かに何か言われないように」と思っていたが、業界人がそれでは一般の方々はもっと気にされているだろうと思う。

そんなこんなで私なりに確立したつもりだったのだけれど、前回の投稿のように守ることをやめたので、最近フォーマルシーンに出くわすと「あれ?どうやったっけな?」とそれこそ毎回悩む。結局はその当時に噛み砕いた判断基準をもとに改めて本を読んでみたりするのだけれど、答えは出ない。