寄稿100  四条通をまっすぐ / 京を歩く

京を歩く寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿者:橋本繁美

京の中心地のストリートといえば、やはり四条通。東大路通の祇園八坂神社の朱塗り楼門から始まる。そうあの石段下から、ほぼまっすぐに西へ進み、梅津中村町(右京区)の長福寺の西で終わる。とにかく長い。そこから桂川を渡たる松尾橋があり、その突きあたりがお酒の神様で名高い松尾大社がある。高さ14メートルという京都では平安神宮につぐ大鳥居が目をひく。

まずは祇園さんにお参りしてから東大路を渡る。この一帯は7月、祇園祭の神輿三基が賑やかに祭り人で埋め尽くす、そんなイメージが強い。昔、信号を渡ったところにローソンがあった。そのコンビニができる時に、あの青と白の店舗、看板が古都にふさわしくないので、目立たない色にしてもらった記憶が残る。京都デザイン協会。奈良磐雄先生らの呼びかけが実現したのだ。

その横の駐在所の隣は、元は弥栄中学校があったところ。今は漢字ミュージアムに姿を変えている。その一階に「祇園祭ぎゃらりぃ」がある。祇園祭山鉾連合会とNPO法人によって運営されている。一年を通して祇園祭の魅力が楽しめるスポットで、実物大の鉾も展示されている。

さらに西に行けば、石と描かれた店舗があり、その横に京都祇園ホテルがあった。かつて俳優さんが太秦で撮影を終えてここに宿泊していた。京都の夜を満喫できるというポジションにあるからだろう。仕事の関係で有名人の取材によく訪れたところだ。今はスタバがあってアパホテルとなっている。

祇園といえば花街。花見小路南角に「一力」がある。その外観、赤い壁、格子戸、瓦屋根など、風情が味わえる。一力は万亭とか万春楼と呼ばれ、「万」の字を一と力に分けて一力と呼んだらしい。花見小路を南に行けば、お茶屋をはじめ、弥栄会館(新しく生まれ変わるため工事中)、祇園甲部歌舞練場、建仁寺に至る。

四条通をさらに西に歩くと「南座」。一年を通して、歌舞伎や松竹関係の舞台など多彩なプログラムで人気を呼んでいる。11月末の顔見世興行の招き看板が上がる光景は冬の風物詩といえる。京に春を呼ぶ「都をどり」でも有名だ。