鴇色(ときいろ)/茜色(あかねいろ)

季節の彩り、日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿者:橋本繁美

鴇色(ときいろ)

淡い紅色。江戸時代になると、身近な鳥が由来の色名に登場したといわれる。朱鷺(とき)は明治以降の乱獲や環境汚染によって絶滅の危機に瀕して、いまでは国の特別天然記念物、国際保護鳥に指定されている。かつては日本各地に生息していただけに、朱鷺の風切羽(翼)の淡いピンク色を連想するくらい、親しまれていたそうだ。また、淡紅色の羽が尊ばれ、伊勢神宮の儀式の太刀の柄飾りには、いまでも朱鷺の羽が用いられている。太刀の柄飾りには、いまでも朱鷺の羽が用いられているといわれる。品がいいこしらえには、欠かせない色とされている。

C0 M50 Y10 K0

茜色(あかねいろ)

日本で古くから愛されてきた茜色。鮮やかな赤を緋色というのに対して、濃い赤を茜色という。夕暮れ時、真っ赤に染まる空。やや黄みがかった沈んだ赤色のこと。藍と並ぶ最古の植物染料のひとつ。根が赤いことから茜と名づけられた。「茜さす」は鮮やかな茜色に照り映える様子を意味する。『万葉集』では、日、昼、照る、君、紫などではなく、万物が茜色に色づく形容からわかるように、万葉の時代から日本人の生活に深く根差した色とされている。

C0 M100 Y60 K35

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