寄稿105 時代とともに様変わり / 京を歩く

京を歩く寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿者:橋本繁美

ふり返れば、四条通には少し前まではジュンク堂書店があった。神戸三宮や大阪堂島の本屋さんが京都に来たのは30年ほど前だっただろうか。かなりの品揃えで、本好きには嬉しいビルだった。そして、もう少し西に行ったところにもブック談という書店もあったが、いまはどちらもないのが残念だ。ここ10数年前、いやもう少し前からか地元の大垣書店(京都市北区)さんがあちこちに出店して頑張っている。四条烏丸にある京都経済センター(今もある産業会館のところ)一階にも、大きな書店として利用者を増やしている。オフィス街以外にも、ショッピングセンターなどにも大型店舗の本屋があるのは実に嬉しい。

ショーウインドウのなかには季節の訪れを知らせてくれる人形の田中彌さん。素敵な人形がいつも鮮やかだ。店内には京人形も豊富に揃っている。ほかにも京都ならではの老舗も多い。南側にはイシズミビル。以前は2階に喫茶室があり、よくランチもいただいた場所。その隣が、京都信用金庫本店。なんと一階西側にスターバックスコーヒーが入り、若者たちに人気を呼んでいる。昔なら銀行や証券会社が並ぶ通りだったが、現在は堅苦しいイメージを随分脱却した気がする。

柳馬場通を渡ると、献血ルームが入るビルにNHK文化センター京都教室がある。知り合いが絵画の講師を務めているところだ。さらに堺町通の北側には野村證券がある。あの祇園祭の囃子で時報を告げる時計のあるところだ。できた頃は、何かと話題になった長刀鉾からくり時計。演奏時間は9、11、13、15、17、19時。

高倉通に来れば大丸さん。京都大丸(通称、もうひとつの京大?)。学生の頃、中元期や歳暮期にアルバイトでお世話になった百貨店。接客応対の基本や包装(ラッピング)の技を教えてもらったところでもある。もう知り合いはいないが、私にとっては思い出深い場所だ。夏には屋上ビアガーデンがあり、よく連れて行ってもらった。当時は中元期となれば大忙しで、閉店してから商品発送、西院の配送センターもフル稼働しても追い付かないほど忙しかった。仕事が終わって、帰れない時には内緒で桂にあった男子寮に泊めてもらったり、主任さんの家にお世話になったりした。あの頃は、大丸北側周辺のお店に夕食をよく食べに行ってひと頑張りしたものだ。昼は旨くて安い従業員食堂が多かった。東(あずま)というコーヒーショップもあった。気さくなマスターが入れてくれる本格的な珈琲が旨かった。

そして、東洞院通を渡るとレコードの十字屋。現在もあるが、ショップは地下だけ。欲しいものは三条店に行くしかないが、音楽好きにはたまらない店である。最近では、あちこちで楽器の音楽教室を設けている。ドラムやギター、トランペットなど興味をそそる講座が多い。店を出たら、祇園祭の長刀鉾町。かつてはここに大先輩の奥様経営のブティックがあったことを思い出す。さらに歩けば、三井住友ビル。ここの何階かは忘れたが、綾傘鉾の飾り幕などを預かっていただいた建物で、佛大のギャラリーやセミナー会場の記憶も残る。

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