旧暦のある暮らし 新暦3月21日頃

 寄稿者:橋本繁美

春分(しゅんぶん)

「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、寒く長かった冬ともようやくお別れ。一年で最も気候のよい時期を迎える。昼と夜の長さがほぼ等しくなり、昼夜の時間は逆転する春分の日。1948年「自然をたたえ、生物をいつくしむ」として制定された国民の祝日。

春は菜の花

いちめんに黄金色に染まる菜の花畑。最近では、あまり見られなくなったが、かつては田舎の田んぼの栄養を考えて植えられていた菜の花。最近は目にすることが少なくなった。菜の花を植物的にいえばアブラナで、種子から菜種油(ナタネアブラ)を採油していた。葉はやわらかく緑があざやかな菜の花。その鮮やかな彩りと香味のあるほろ苦みから、春の香りをたっぷり味わうことができる。たとえば、菜の花漬け。サッとゆでて、お浸し、あえ物、酢の物、てんぷら、炒め物なども一般的。ほろ苦さが体の免疫力を高め、気持ちをやわらげてくれる。そういえば、♪菜の花畠に入日薄れ 見渡す山の端霞深し 春風そよ吹く空を見れば 夕月かかりて匂い淡し…と口ずさむ『おぼろ月夜』。ことしも、ほらそこに、春がきたはるよ。

春のお彼岸

陽が延びていく彼岸の中日を挟んで前後三日間、通して七日間を春の彼岸という。彼岸といえば、お墓参り。この風習は太陽が真東から昇り、極楽浄土があるとされている真西に沈むため、ご先祖さまと交わることができると信じられていることに由来する。「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、だんだん過ごしやすい季節になってきます。

2021年03月18日 | Posted in 旧暦のある暮らし, 寄稿記事-ことばの遊園地-橋本繁美 | | Comments Closed 

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