二十四節気 大雪(たいせつ) 新暦12月7日頃

旧暦のある暮らし寄稿記事-ことばの遊園地-

 寄稿者:橋本繁美

山の峰々は雪をかぶり、いよいよ平地にも本格的に雪が降りだす頃。降雪地方では、雪の重みで枝が折れないように雪吊りされた樹々にも雪化粧。日に日に寒さが増し、体をちくちく刺すような冷気に、耳たぶと鼻のあたまも自然と赤くなる本格的な冬の到来です。動物たちも冬ごもりを始めます。師走と聞くだけで、歳末に向け、お正月の準備も始まって、何かとあわただしく感じるものです。

雪のなまえ

晴天の青空の中をハラハラと舞うように降る雪のことを風花。本格的な冬の前触れとされています。雪の結晶が花のようだから「雪の花」、結晶が六角形ということから「六花(むつのはな)」、「銀花」などと、いにしえ人が雪を愛おしみ、詠んだ気持ちがわかるような気がします。顕微鏡もなかったころなのに、自然に対する観察力はすごいです。庭の木やポストの上にちょこんと積もった雪を冠雪(かむりゆき)、木の枝から雪がすべり落ちるのを垂雪(しずりゆき)。あ、そうそう「雪は天からの手紙」といったのは、中谷宇吉郎博士。世界で初めて雪の結晶を人工的に作ることに成功した人です。個人的に雪と聞けば、スキーに行きたくなります。かつてフォークソングで吉田拓郎さんが作った唄『雪』。猫というグループが歌って大ヒットしたことを思い出します。他にも、雪の歌は名曲がいっぱい生まれています。