日本の七十二候 牡丹華(ぼたんはなさく)

旧暦のある暮らし寄稿記事-ことばの遊園地-

 寄稿者:橋本繁美

穀雨 末候

牡丹の開花が見られる時期。牡丹は百花の王と呼ばれ、華やかに大きな花がゆったりと咲く。「立てば芍薬(しゃくやく) 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」。美しい女性のたとえとして、よくひきあいに出される。「丹」は赤を、「牡」はオスを表わす漢字だけに、大輪の赤い花からはほとばしる情熱を感じる。歳時記では夏の季語。春から夏へと移りゆく季節の橋渡しをするように咲きはじめる。(新暦では、4月30日~5月4日ごろ)