日本の七十二候 鶺鴒鳴(せきれいなく)

旧暦のある暮らし寄稿記事-ことばの遊園地-

 寄稿者:橋本繁美

白露 次候

鶺鴒が鳴き始めるころ。鶺鴒は雀より少し大きく、背の色が黒くほっそりした鳥で、尾が長いのが特徴。「チチッチチッ」と鈴のように高い声を放ちながら、秋の澄み渡った空をさわやかに飛びかう。『古事記』では日本神話の伊弉諾 (イザナギ) と伊弉冉 (イザナミ) に男女の交わりを教えたことから、「恋教え鳥」とも呼ばれ、古来より夫婦円満の御神鳥として崇められている。(新暦9月13~17日ごろ)