男と着物 - 回想録 -

60 夏の着物をはじめる その4 袴と私のフォーマル

投稿者:ウエダテツヤ 毎日着物と決めたときに所持しておかねばならないと思ったのがフォーマルに使える着物たちで、夏物も例外ではなかった。着物を揃える上で大事な「どこまで着物に拘るのか?」について「当分洋服は着ない!」と意気込んだ当時の私だった...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 土脉潤起(つちのしょううるおいおこす)

寄稿者:橋本繁美 雨水 初候 「脉」は「脈」の俗字といわれ、土が脈打っているかのよう。早春の雨が降り注ぎ、大地が潤いめざめるころ。土がいくらか湿り気を含みだす時期。街を離れて、土の息吹が感じられる畑や田んぼに出かけよう。(新暦では、2月19...
京の旬感

寄稿65  美女に囲まれて ・木芽月

寄稿者:橋本繁美 美女に囲まれて 寒い日が続いている。さすが2月を別名如月(きさらぎ)というだけあって、寒くてさらにキヌを着るという意味がわかるような気がする。語源はキヌサラ、衣更着と書いたそうだ。体の芯まで冷えるこの時期に、これでもか言う...
男と着物 - 回想録 -

59 夏の着物をはじめる その3 夏襦袢の話

投稿者:ウエダテツヤ さて、夏着物に居敷当を付けなかったりして気付いたのは「ちゃんと襦袢を着ないとあかんのちゃうか?」ということだった。 購入した夏着物のうち、麻の一部やポリエステルの絽などは透け感が強く、肌着など、いわゆる中身が見えてしま...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 魚上氷(うおこおりをいずる)

寄稿者:橋本繁美 立春 末候 ♪春になれば 氷(しが)こもとけて どじょっこだのふなっこだの 夜が明けたとおもうべな(東北地方のわらべうた「どじょっこふなっこ」) 寒い間、水の底でじっとしていた魚たちが、水がぬるんで割れた氷の間から、元気に...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿64 建国記念日・くしゃみ

寄稿者:橋本繁美 建国記念日 雲に聳(そび)ゆる高千穂の高嶺(ね)おろしに草も木も そのような歌を斉唱し、紅白の饅頭をもらって帰ったという紀元節。大正生まれの人から聞いた話。この日が神武即位という架空の伝説を記念する日だったそうだ。 日本書...
男と着物 - 回想録 -

58 夏の着物をはじめる その2 夏帯の話

投稿者:ウエダテツヤ いきなりこう言うと何だが、夏帯への拘りまでは到達出来なかった。 夏に夏帯を締めるべきなのだろうか。そう思って当時いくつか購入した。締めてみて感じたのは夏帯というのはそれを使うかどうかコーディネートへの拘りの領域ではない...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 黄鶯睍睆(うぐいすなく)

寄稿者:橋本繁美 立春 次候 鶯がもうすぐ鳴きはじめるころ。鶯は「春告鳥」。春になって初めて聴く鶯の声を「初音(はつね)」といい、昔から心待ちにしていたという。睍睆(けんかん)とは、姿が美しいことや声の清らかなことをさす。(新暦では、2月9...
京の旬感

寄稿63 麗子像の岸田劉生・ 恋風 ・光の春

寄稿者:橋本繁美 麗子像の岸田劉生 先日、岡崎にある京都国立近代美術館「岸田劉生と森村・松方コレクション」の内覧会に寄せてもらった。近代日本を代表する洋画家・岸田劉生の作品展に、知り合いの方の所蔵品「日本画掛軸・乙女椿」(岸田劉生)が展示さ...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 東風解凍(はるかぜこおりをとく)

寄稿者:橋本繁美 立春 初候 東風吹かば にほひおこせよ 梅の花主なしとて 春な忘れそ  (菅原道真)  春は東からやってくる。だから東風は春を呼ぶ風。昔の人たちはそう考えていた。日本では古くから「こち」と呼ばれていた。梅は「春告草」といわ...