旧暦のある暮らし

日本の七十二候 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

寄稿者:橋本繁美 啓蟄 末候 菜虫とは、大根やキャベツなど、アブラナ科の植物を食べる虫のこと。その代表が、あの紋白蝶の幼虫、青虫のことをいう。青虫は何度か脱皮を繰り返し、さなぎになって羽化して蝶になる。ひらひらと舞い飛ぶ蝶を見ていると、春の...
京の旬感

寄稿68  智恵を授かりに十三まいり・春の彼岸

寄稿者:橋本繁美 智恵を授かりに十三まいり 京都では、干支を一巡した数え年十三歳の春は「十三まいり」。「智恵まいり」「智恵貰い」ともいわれ、法輪寺【通称・嵐山の虚空蔵(こくうぞう)】さんに参拝し、健やかに成長したことを感謝し、十三歳の厄難を...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 桃始笑(ももはじめてさく)

寄稿者:橋本繁美 啓蟄 次候 桃といえば、3月3日の桃の節句、雛祭。桃のつぼみがほころび、花が咲き始めるころ。 昔は花が咲くことを「笑う」と表現した。その代表といえる「山笑う」は春の季語で、芽吹き始めた山の形容だ。桃の花は、梅と桜の間を縫う...
男と着物 - 回想録 -

62 着物のコート

投稿者:ウエダテツヤ 着物にコートが必要かどうかは、着物自体の性質に加えて着物の中に何を着るかや、寒がり暑がりといった体質など様々な要素によるのだろう。実際羽織のみで出歩く人も多いし、私も毎日着物を着ようとするまでコート類を必要と思っていな...
京の旬感

寄稿67  文殊の知恵の発祥は京都⁈ ・デザインって?

寄稿者:橋本繁美 文殊の知恵の発祥は京都⁈ 先日、愛称「黒谷さん」で親しまれている金戒光明寺(京都市左京区黒谷)に行ってきた。まだ冬の寒さが抜け切らないなか、坂道を登ってお参りしてきた。ここに来ると思い出すのが、昔からよく使われることわざ「...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)

寄稿者:橋本繁美 啓蟄 初候 「啓蟄」と同じ意味。土のなかでじっとうずくまっていた虫たちが、春の気配を感じて活動を開始するころ。「蟄虫」(ちつちゅう)とは、土のなかに閉じこもっている虫のこと。昔は爬虫類や両生類も「虫」と呼んでいたそうだ。ち...
男と着物 - 回想録 -

61 ジムとプールの見学は洋服で良かった話

投稿者:ウエダテツヤ 家から出るときは着物だ!と息巻いていたので当然コンビニだけの外出(45 ちょっとコンビニにも着物を着ていた)や美容室(46 着物で散髪に行く)にも着物を着ていったし、他にも様々なところへ行った。けれども今になると洋服に...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 草木萌動(そうもくめばえいずる)

寄稿者:橋本繁美 雨水 末候 草木が芽を出し始めるころ。「草萌え」「下萌」というらしい。木々の新しい芽を吹くころを「木の芽時」といい、この時期に冷え込めば「木の芽冷え」、雨が降れば「木の芽雨」、風が吹けば「木の芽風」というように、新芽を通し...
京の旬感

寄稿66 ありがとう百貨店の大食堂 ・ 桃の節句

寄稿者:橋本繁美 ありがとう百貨店の大食堂 かつて、子どもにとって百貨店は夢の国だった。それは街にあり、エスカレーターに乗れて、おもちゃ売り場に行き、屋上の遊園地で乗り物に揺られ、お腹がすいたら大食堂で憧れの洋食、旗のついたお子様ランチ、ス...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 霞始靆(かすみはじめてたなびく)

寄稿者:橋本繁美 雨水 次候 遠くの山々に薄ぼんやりと春霞がたなびき、ほのかに見える風景に趣が加わるころ。いかにも春らしいのどかさ。気象用語には「霞」はないが、同じ自然現象のものでも、春には霞といい、秋には霧と呼び分けている。さらに、昔の人...