旧暦のある暮らし

日本の七十二候 鴻雁北(こうがんかえる)

寄稿者:橋本繁美 清明 次候 「鴻雁」は大きな雁をさし、燕とは対照的に、春になれば北へと帰っていく渡り鳥。冬鳥の雁は秋に日本にやって来て、あたたかくなると北へ帰っていく。以前にも紹介したが、雁は木切れをくわえて渡って来るといわれ、それは途中...
京の旬感

寄稿72 京の筍

寄稿者:橋本繁美 京の筍 春になると、京の人が待ちわびるものに筍がある。むかしから京都は竹林が多く、その土壌にも恵まれている。なかでも西山あたりは特産の筍が有名だ。朝堀のみずみずしい筍の鮮度、一年をかけて竹藪の手入れから、土の世話に愛情と手...
男と着物 - 回想録 -

65 会社で週一「着物の日」のその後

投稿者:ウエダテツヤ 人数が多い企業だと意思決定のプロセスも違うだろうし新しいことになると就業規則や雇用形態などの関係もあると思うけれど、幸い当社は社員同士の話し合いで週一の着物の日が決まった。 やってみてしばらくすると無論(?)不満も出て...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 玄鳥至(つばめきたる)

寄稿者:橋本繁美 清明 初候 燕は渡り鳥。春、南国で冬を過ごした燕が渡ってくるころ。燕は夏鳥の代表といわれる。玄鳥(げんちょう)は燕の異称。玄は黒を意味するので黒い鳥。黒い背中と白いお腹。燕尾服という名の元になった、ふたつに切れ込んだ長い尾...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿71 夢見草(ゆめみそう)

寄稿者:橋本繁美 夢見草(ゆめみそう) 桜の花がこぼれんばかりに咲き誇っている。うれしい春だ、爛漫の季節がやってきた。桜の花は美しい。いつ開花宣言があるのか、いつ咲くかと思いを馳せる私たち。咲けば咲いたで満開の時期が気になり、こんどは散って...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

寄稿者:橋本繁美 春分 末候 雷が鳴り始める時期。雷は一年中鳴るが、立春以降の雷は一般に「春雷」と呼ばれる。この特徴は寒気と暖気が接触して、雷が鳴りやすくなるそうだ。また、夏と違って連続で鳴らず、一つや二つで鳴りやむこと。待ち焦がれていた春...
京の旬感

寄稿70  いまどきの卒業式・大島高校の甲子園の夢現実に

寄稿者:橋本繁美 いまどきの卒業式 ことしも卒業式のシーズン到来。多くの若者が巣立っていく。卒業証書を手に、上級の学校へ、あるいは社会の荒波のなかへ。23日、京都市内の小学校の卒業式がおこなわれていた。朝はやくから、華やかな袴姿の女の子とき...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 桜始開(さくらはじめてひらく)

寄稿者:橋本繁美 春分 次候 ことしも開花予想にはじまって、桜前線やお花見のことなど、桜のニュースで賑わう時季。桜は「夢見草」という異名をもち、昔の人にとって夢ははかないもの、桜もはかなく散ってしまうところから夢見草といったといわれる。「世...
男と着物 - 回想録 -

64 会社で週一「着物の日」まで

投稿者:ウエダテツヤ 私の中で「仕事」だった着物をこれまで以上にたくさん着るようになった2011年。時を重ねるに連れ感じるようになったのは「着る人が増える」ということが他人事ではなく、本当に大事な要素だということだった。 それまでは「着たい...
京の旬感

寄稿69 京の桜守(さくらもり)・なるほど、さすがだ

寄稿者:橋本繁美 京の桜守(さくらもり) ずいぶん前に「桜守」という言葉を知ったのは、第16代目佐野藤右衛門さんの著書だった。一年を通して桜の成長を見守り、桜の育成を手掛ける人だ。おなじみの円山公園の枝垂桜や、仁和寺の御室桜など、祖父である...