寄稿記事-ことばの遊園地-

旧暦のある暮らし

日本の七十二候 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)

寄稿者:橋本繁美 大寒 次候 沢とは浅く水がたまり、草の生えている湿地のこと。その沢に氷が厚く張りつめるころ。冷え込みがことさら厳しいとき、一面に氷がかたく凍りついている様子を「氷の楔(くさび)」というらしい。氷紋、氷の花、氷の鏡。「春たて...
京の旬感

寄稿61 ベストを探せ・南天

寄稿者:橋本繁美 ベストを探せ 毎朝、起きるのがつらいこの寒さ。暦の上では大寒、寒さのピークに達しようとしている。といっても京都の寒さはこれからの2月がいちばん厳しい。ところで、チョッキ(古~)をご存知だろうか。現在では、チョッキといわずベ...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 欵冬華(ふきのはなさく)

寄稿者:橋本繁美 大寒 初候 「欵冬(かんとう)」とは、冬の氷をたたきやぶるの意。冬に氷を破って生えるところから蕗(ふき)の異名となったといわれる。最も寒さが厳しい時期に、蕗の薹(とう)が雪の間から顔をのぞかせると、春が近いことを教えてくれ...
京の旬感

寄稿60 東寺五重塔・大雪のためフライトできず

寄稿者:橋本繁美 東寺五重塔 京都のシンボルといえる東寺の五重塔。平安京を偲ばせる堂塔でもあり、その高さは約55メートル。京の木造建築物ではいちばん高いといわれる。北大路通辺りと洛南を比べると55メートルも高く、洛北の人たちは東寺の五重塔の...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 雉始雊(きじはじめてなく)

寄稿者:橋本繁美 小寒 末候 雉がはじめて鳴くころ。といっても、日本で雉が盛んに鳴きはじめるのは3、4月ごろ。古くから狩猟の対象とされてきた雉。「雉も鳴かずば撃たれまい」といわれるように、大きな声で「ケーン、ケーン」鳴く。また雄は求愛すると...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)

寄稿者:橋本繁美 小寒 次候 「水泉」とは、地中から湧き出る泉のこと。地中では凍った泉で水が動きはじめ、かすかにあたたかさを含んでいるころ…人々はそう思いながらこの時期を過ごしたのかも。(新暦では、1月10日~1月14日ごろ)
京の旬感

寄稿59 元気快晴の祈願・道を楽しむ

寄稿者:橋本繁美 元気快晴の祈願 年が明けた。初詣で各神社は昨年よりは多くの参拝者で賑わっていた。私は元旦の早朝に伏見稲荷大社に詣り、商売繁盛と家内安全を祈願した。京都ではありがたいことに正月三が日は晴天に恵まれた。とはいえ、一年で最も寒い...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 芹乃栄(せりすなわちさかう)

寄稿者:橋本繁美 小寒 初候 寒さの中で芹がさかんに生えるころ。芹の語源は、競り競うように生えるからだといわれている。根が白いので、白根草とも呼ばれ、春の七草でも筆頭に数えられる。小寒を迎え、この日から節分までの30日間が「寒の内」。(新暦...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿58 年賀状・初暦・七草

寄稿者:橋本繁美 年賀状(ねんがじょう) 師走の暦を見るたびに、年賀状の準備をはじめなければと思うのだが、毎年のことながら出遅れてしまう。正月に届けたいのなら、12月25日までに投函せよと郵便局はいうが、そうは簡単にはいかないものだ。年賀状...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)

寄稿者:橋本繁美 冬至 末候 新年を迎え、降り積もる雪の下で、麦が芽を出すころ。麦は別名「年越草」。秋に発芽して、冬を越し、次の年になって実を結ぶ越年草。その代表が麦といわれる。麦は踏まれて強く育つといわれる。(新暦では、1月1日~1月4日...