京の旬感

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寄稿31 祇園囃子が聴こえる

寄稿者:橋本繁美もうすぐ7月。1日の吉符入り、2日くじ取り、3日八坂神社へ棒振り囃子奉納…。いつもなら祇園祭一色に染まる京都だが、残念ながら、ことしも祭りのハイライトといえる山鉾巡行は中止となっている。しかし、先日(6月17日)、祇園祭山鉾...
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寄稿29 蛇の目傘

寄稿者:橋本繁美ことしの梅雨入りは、例年よりはやかった。そのせいか、ここ梅雨の中休みが続いている。ここ数日は真夏を思わせる晴天が続いている。雨を楽しみにしていた紫陽花はちょっぴり困ったように見えたり、雨蛙も出番を待っているのかなと思ってしま...
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寄稿27 田中一村展 奄美へとつづく道

寄稿者:橋本繁美田中一村の絵が京都にやって来た。奄美でしか逢えないと思っていただけに、とてもうれしい。京都駅とつながる伊勢丹7階にある美術館「えき」KYOTO。鹿児島県奄美大島で独自の画風を追求した日本画家・田中一村の画業を振り返る「田中一...
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寄稿26_2 京都駅ビルで「京のくらし展・春」

寄稿者:橋本繁美JR京都駅の2階にある展示スペースをご存知でしょうか。インフォメーションのお姉さんがいる向かい側です。なかなか電車の時間が気になり、2階の改札口を利用していても、気づかず素通りされているかもしれません。その場所で『伝統が息づ...
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寄稿25 夏も近づく八十八夜・端午の節句「大将さん」

寄稿者:橋本繁美夏も近づく八十八夜京の宇治は、茶どころとして名高く、京都・建仁寺の開祖である栄西がわが国の茶祖とされています。♪夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みじゃないか あかねだすきに菅の笠、おなじみの茶摘...
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寄稿24 壬生大念佛狂言・京たけのこ

寄稿者:橋本繁美壬生大念佛狂言炮烙割に登場する炮烙壬生大念佛狂言(壬生寺 4月29日~5月5日)ガンデンデンと響く鉦と太鼓の音。ことばを発しないパフォーマンスとして、わが国でも珍しい狂言です。仏教パントマイムでたのしく授かる、み仏の教えとし...
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寄稿23 やすらい祭・おぼろ月

寄稿者:橋本繁美やすらい祭(今宮神社)京都の三大奇祭のひとつで、鎮花祭とも呼ばれ、今宮神社の摂社、疫神社の祭礼である。平安時代、花が散る頃に疫病が流行り、これを疫神の祟りと信じ、花の精を鎮め、無病息災を祈願したのが祭りの起りと伝える。(あえ...
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寄稿22 十三まいり・花冷え

寄稿者:橋本繁美京都では、干支を一巡した数え年13歳の春は「十三まいり」。「智恵まいり」「智恵貰い」ともいわれ、法輪寺(通称・嵐山の虚空蔵さん)に参拝し、健やかに成長したことを感謝し、13歳の厄難を払い、智恵と福徳を授かるように祈願します。...
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寄稿21 さくら咲いてはる・エイプリルフール

寄稿者:橋本繁美ことしは例年よりも、10日もはやく開花した京の桜。王朝の栄華をしのばせる京都御苑の左近の桜、円山公園のみごとな枝垂れ桜、御室仁和寺の桜など、京都には桜の見どころが実に多い。まさに、あちこちの桜が咲いて「都ぞ錦なり」。心まで「...
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寄稿20 「春雨じゃ、濡れてまいろう」

寄稿者:橋本繁美春を連れてくる雨。これは行友李風 (ゆきともりふう) 作の新国劇『月形半平太 (つきがたはんぺいた) 』の京都・三条河原町で、主人公が傘を差し掛ける舞妓にいう有名な一節。小雨の中を傘なしで歩くときに、気どった言葉として使う。...